曲の表現を考える時は、しっかりとアナリーゼをしましょう。
「アナリーゼ」は、よく耳にする言葉ですが、どんなことをすれば良いのか、確認していきましょう。
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アナリーゼについて
アナリーゼとは、曲がどんな構造や様式からできているのかを研究することです。
ドイツ語のanalyse(アナリーゼ)が語源です。
分析する、という意味です。
例えば次のようなことを分析していきます。
曲の形式は何か。例 ソナタ形式 ロンド形式 etc.
調は何か。
主題を形作る動機はどのようなものか。
和音進行はどのようになっているか。
速さ、強弱はどのように指示されているのか。
曲が書かれた作曲家個人とその時代の、二つの背景。
これらを総合して、どのように演奏を組み立てていくかを考える。
それが「アナリーゼする」ということです。
それは、感じたままというやり方とは、正反対です。
感じたままに演奏すると、音楽表現がその場しのぎの、でたらめになってしまいます。
アナリーゼすることによって決定した方法に従って、はっきりと明確な意志を持って音楽を表現することが大切です。
そうやって初めて、演奏は、意志の力に裏打ちされた説得力のあるものになっていきます。
最初の一歩
アナリーゼの最初の一歩として、曲の感じ、雰囲気が変わる場面で曲を区切ってみましょう。
そして、一つ一つの場面の特徴を明確にしてみましょう。
次に、曲はどんな場面で始まり、どのような場面を通過して、どのような場面で終わるかを確認してみましょう。
場面の特徴がよくわかるよに、それぞれの表現を考えましょう。それををのまま演奏に反映させます。
軽やかな場面では、音を短めに演奏してみましょう。
壮大な表現をしたいときは、音と音を流れるようにつなげて演奏してみましょう。
こうすると、演奏に「ドラマ」と「流れ」が生まれます。
これが、アナリーゼによる表現の第一歩です。
自分の意思で演奏を組み立てて表現していくことの楽しさを十分に味わいましょう。